テクノプロのブログをご覧の皆様、コーディネーターのHiroでございます。お久しぶりでございます。他の社員によるユニークかつ参入障壁の高いブログ記事に圧倒され、めったにブログの記事を書けない病にかかっておりました。完全にご無沙汰でございます。

さて、弊社Twitterなどで先般告知されてはいたのですが、JTF翻訳祭のミニ講演会にてお話する機会をいただきました。このような機会をいただけたことをJTFの皆様に感謝するとともに、聞きに来てくださった多くの皆様にも感謝しておる次第でございます。

11:30~13:00 (ミニ講演会)トライアルに合格していただくために – IT翻訳の最前線で

 

自分が発表するということもあってまったく余裕がなく、セッションが行われた部屋の写真を撮影できなかったのですが、満席立ち見 (!!) という想像以上のご来場で、びっくりいたしました。100名超えでしたね、あれ。私たちのセッションを目当てにしていなかった方ももしかしたらいらっしゃったかもしれませんが、この際、聴講された方々全て私たちのプレゼンを聞きに来てくださったものとして考えさせてください。物事は都合の良い方に考える主義ですm(_ _)m

さて、せっかくですので、今回のプレゼン資料を弊社ブログにてアップさせていただきたいと思い、今回ブログ記事を書きました。私の手作りスライドなので、手作り感満載なのはご容赦ください。。。講演のスライドはこちらからダウンロードをお願いします。

今回のプレゼンテーションは、翻訳歴の浅い方、これから翻訳を仕事として始めようかと考えている方向けのものでした。ですので、もう長い間プロの翻訳者としてお仕事されていて、トライアルを受ける機会があまり無い方には縁の無い内容だったかもしれません。ちなみに、プレゼンをしたのは元寿司屋の自分ですが、会社の名誉のためにお伝えしたいのは、これは私個人の意見ではなく、あくまでも社内で実際にトライアルを評価している担当者たちの意見をまとめたものであり、ある程度の説得力はあるのではないか、ということです。プレゼン中もお伝えしたとおり、弊社ではトライアルの評価を社内のレビュアー陣3名で行っています。これは一人の主観による評価を排除するため、です。

また、「『合格していただく』ために」としたのは、弊社は、同じ方向を見ながら足並みを揃えてお仕事ができるパートナー翻訳者の方々を求めているからです。あちこちで自分たちの言葉で伝えてはおりますが、弊社はできる限り「顔の見える」ような距離感・温度感のお付き合いを社外の翻訳者様ともしたいと考えております。それは、お互いの信頼関係や切磋琢磨の関係性があってこそ、永続的にWin-Winの関係を作っていけると信じているからです。
・・・とはいえ、トライアルにご応募いただいても、全員を合格とはできないのが実情です。どうしたら合格していただけるのか!? 弊社のパートナーになっていただけるのか!? と考えたものを、10分間でコンパクトにプレゼンするという難題に取り組んだのが、今回のセッションでした。

結論はすべて3ページ目に書いてあって、本当に当たり前のことではあるのですが、「文法的に正しい日本語で、その文章を読んでもらう人に、表現やトーンがマッチしているか」に尽きます。昨今、マーケティング系の翻訳が増えている中で、この両方ができていないと厳しい、というお話をいたしました。
あまりにも当たり前の話だと思われるかもしれません。しかし、特に日本語の文法やコロケーションとなると、自分はできているつもりでも、正しい用法からずれてしまっているケースが多々あります。「この日本語の使い方は、他の人が読んでも正しいと思うだろうか」、「この文章は、この文章がターゲットとする世代人に『刺さる』表現になっているだろうか。同世代にしか理解してもらえない表現になってしまっていないか」。常日頃からこういう問いかけが欠かせないものと考えております。

今回のミニ講演では、こういった内容をお話ししました。10分しか時間がありませんでしたので、具体例を交えてお話できなかったのがとても悔やまれました。またどこかでお話する機会を得られましたら、具体例もお話できればなぁなどと感じました。

ところで、講演会が終わった後に、「全然緊張しているように見えなかった!!」というお言葉をいただきました。壇上では半分アドリブでしたので、自然に発表しているように見えたかもしれませんが、10分という制限時間の短さに終始ドキドキしておりました。30分くらい時間がある方が、緊張しないかもしれないですね。。。