スティーブ・ジョブズ氏が毎日同じタートルネック、ジーンズ、スニーカー(NB)で通していた理由の1つは、「余計な選択肢で頭を使わないため」だったのだそうです。
たしかに、意思決定というのはたとえ小さなものであっても、それなりに神経と労力を要するのであって、頭を使わないで決められるのであれば、それに越したことはありません。そんな体力は本業に取っておきたい、というのが自然な感覚でしょう。考えてみれば、翻訳という仕事も、それに付随するコーディネートの仕事も、いえ、そればかりでなく、世の中の仕事の多くが、分刻みで意思決定を必要としているわけです。我々現代人は、実に忙しい。
そういう次第ですから、私がお昼に毎日同じものを食べていたとしても、誰が責められましょう。前の会社に勤めていたころは、手が出せるお店がローソンくらいしかなく、「今日のお昼はどこのローソンにします?」との名言を残した私です。入社からしばらくは、池袋のランチの選択肢の多さに感激したものでした。ところが、しばらく経ってみると、食べているのは結局そばと牛丼ばかり。最近では、ローソンのブランブレッド(175円)+ブランのチョコロール(150円)が週5という始末です。
徹底して意思決定の無駄を省くその姿勢は、店員さんからも「あの人ひょっとして、スティーブ・ジョブズかしら」と評判になっているに違いありません。ぜひとも、次の発明にご期待ください(庶務課、光留)